新作リリースです!
1枚の大きな繋がった革のみで組み上げられた近未来型?シームレス長財布の登場です!
しかも糸も金具もボンドも一切使用していません。
研究に研究を重ね遂に発表へ至りました。
「これぞ革職人の真骨頂といっても過言ではないでしょ!?」
長年使用しても糸切れや金具などの劣化による故障には縁がないので、
革がちぎれるまで、いや死ぬまで?使用できるお財布です。
予定では。 本体は分解すると大きな1枚の革になりますが、
ベルト部分だけわざと別にしました。
やはりベルト部分は一番劣化しやすい部分ですので、 いずれは修理・交換できるようにしたのです。
以前流行った携帯電話の着せ替えじゃないですけど、
簡単にベルト部分だけ交換することができるので、 簡単にイメチェンも可能です。
いずれは着せ替えベルトを単品で販売予定です。
この変態ウォレットを製作しようとしたきっかけは ある日のこんな変態ことを考えながらでした・・・・
もしもこの先、すべて失ったとして、目の前には革1枚だけがある状況になった場合、
私は作品を製作できるだろうか?
そんな無茶苦茶な設定の中で、革のみで完結できる何かを製作してみたくなったのです。(アホでしょ?)
まず思い出したのが日本の伝統、「折り紙」。
折り紙でお財布をつくってみたり。
しかし簡単なお財布ならいくらでもできるが、 デザイン性や機能性が乏しい・・・・。
お財布のパーツごとに革を分解して考えればもう少し簡単にいきそうだが、
「1枚の革のみで創る!」 という革職人としての意地が芽生え始めてしまって・・・・。
このせいで迷宮入りしかけましたw プリンターの紙を使い張り合わせたりして型の構造を考える。
何十枚つかったことか。(非常に地球に厳しい・・・。)
だんだんと組みあがってきたが、どうしても何かが足りない。
「やっぱり無理なのか・・」
まるで浪人6年目突入な感じでした。
しかし日を変えると少しづつアイデアが生まれ繋がっていきました。
そして構想から半年程をかけて、遂に形になりました!(途中間空いてますが。。。)
はっきり言いまして今回の作品は私の中では商品という意識で製作していません。
作品としてどうしても完成させたかったものです。
様々な制限の中でわざわざ製作することに意味があるのか?
って思う人もいるでしょう。 普通にシンプルにつくった方が使いやすいでしょ?とか。
しかし今回の作品は通常のお財布とは位置づけが違うのだと思っています。
私のものづくりの醍醐味は絵を描いていた頃、作曲をしていた頃、
そして革を製作している現在も 「根本には既存のものをぶち壊す」という意識の中で生まれます。
「芸術は爆発だ」 そんな言葉が好きです。
そんな感じで今までの作品とはまた違った観点で見ていただけると嬉しいですね。
こういう革製品の発想も、製作するわたしにとっては、非常に面白いと思います。
ものづくりは楽しまなければ発想が止まってしまいますしね。
マンネリしたときはつまらない世界になってしまいます。
ただの流れ作業になることは避けたいです。
マンネリしないためには自分に酔ってはいけないということかもしれません。
自分の作品に酔ってしまうと、今居る世界の扉を閉めることと同じような気がします。
次の世界の扉を開くには、まだまだ爆発していかないと!
それでは商品紹介までの長文でかなり自分でハードル上げましたが、こんな感じですw
自分のライブの前座がレディオヘッドで 散々盛り上がった後にライブするみたいな状況ですが、
美術館で三流の絵を見る感じでどうぞ!w
ちなみに今回の技法を当ブランドでは勝手に名前をつけました。
「折り革」
折り紙じゃなくて折り革・・・・ねっ!