ワニ型押し革を使用してカードサイズに近い小さい財布を製作いたしました。
腰からぶら下げて使用したいというご要望をもとに、
取り外し可能なベルトループをつけました。
真鍮金具とワニのコンビネーションはとても高級感があって素敵です。
小ささを追求するため、革を折りこんで縫い目をつくらないところまでは良かったんですが、
三つ折りの際、外側の革のと内側の革の長さ調整を どう行うかがなかなかアイデアが出ず、
一度行き詰りました・・・。
しかし私の場合、そんなときは断念するのではなく、
日を変えて考えなおすようにしています。
不思議なことに日を変えるとさくっと出ることが多く、
今回もあるアイデアが出て、いっきにイメージを実現できたのです。
既存にない構造を考えることはなかなか大変なことですが、
ものづくりの楽しい部分をかなり占めているとも感じています。
そしてその発想が形になったときの興奮が、
また次のチャレンジする気持ちを奮い立たせます。
アイデアというものはそれだけ価値があるものだと思っています。
大抵、製作時間よりもアイデアを出すほうが時間がかかります。
アイデアの価値を考えると、また革製品の見え方が違ってくると思います。
その後、こちらの作品から生まれたコンパクト財布をリリースしました。