iPhone5S/5Cが発表されてから
「KING OF LEATHERのiPhoneケースは対応しないのですか?」
というたくさんのお問い合わせをいただきました。
ありがとうございます。
そんな声に後押しされ、とっておきのケースが遂にこの世に誕生しました。
iPhone5S/5Cでは赤外線センサー機能が搭載され、
さらに便利に、より進化したiPhoneですが、
その赤外線センサーのせいで、過去にリリースしていたモデルですと
ボタン部分が邪魔になって赤外線センサーを隠してしまう状態だったのです。
このボタン部分をくり貫けばいけるのでは?
というご意見もいただきましたが、すでに数値的な限界があり、
過去のモデルでは納得いくデザインでは製作が難しいと感じました。
そこで以前からアイデアはあったのですが、
なかなか苦戦を強いられるだろうiPhoneケースを
iPhone5S/5C向けに創ろうと思った次第であります。
当ブランドのお財布、カードケースなどではおなじみの
「シームレス仕様」です。
※当ブランドのいうシームレスとは
一枚革を折りながら、糸を使わず、革と革を組み立てながら
ひとつの造形美を表現するといったシリーズ。
この仕組みを使いiPhoneの新機種の際の多少の変更に動じない
長く使用できるiPhoneケースを生み出したかったのです。
構造はもちろん型が命のシームレスは型紙から組み立てまで
20~30回繰り返しました。
かなりの革たちが犠牲となりました。
1ミリですべてがうまいこといかなかったりするレベルです。
サイズの微調整、革の厚み、装着の仕方、使い勝手。
いろいろな要素があります。
今思い返すと、試作をしながらアイデアも同時に出てきた感じでした。
はじめ頭の中だけで考えていたイメージがあったのですが、
いつまでたっても組みあがりませんでした。。
そういえば昔から私の絵の描き方がまったくもって
こういう感じでした。
描いていくうちにどんどん変化して、違うものになったりしてました。
学生時代、絵を習っていた先生に言わせると、芸術はそれだからおもしろい。
そのときそのときで発想するのが芸術だ。って言っていたのを思い出しました。
人生だって実行にうつして、失敗して、軌道修正してってやり方で行かなくちゃ
いつまでも同じ場所でぐるぐる回っていることになっちゃう。
iPhoneケースづくりはいつもいろいろなことを考えさせられます。
ケースを創造することはある意味、世の中の仕組みに似ているとも感じました。
ケースを作ろうとすると数値的な様々なルールに束縛されます。
さらには使い勝手などにも悩まされます。
私たちが生きるこの世界にもいろいろなルールがあります。
社会との向き合い方や人付き合いがあったり、
身体の不調など様々なことに悩まされます。
そんな束縛した状態でもデザイン性を求めたり、
使い勝手を求めたり、そこに自らを表現したいと思ったとき、
「できる」、「やるしかない」って自分にいう人と
「できるわけない」、「やるだけむだ」って他人にいう人がいるんだきっと。
すべてが自由だとしても、逆にうまく表現できない場合もあります。
誰もが不可能を感じている部分から、新たな発想が出たときは
自分を表現できた喜びに満ち溢れます。
そして誰かの心を楽しませ喜ばせることができたら、
なかなかこういった世界も捨てたもんじゃないなと感じるのです。
ルールとルールの隙間を埋めた
これはまさに革製品の隙間サービス状態!w
だらだらと長文で楽しませてしまいましたが、
、、、要は
「シームレスiPhoneケースがリリースしました!」ってことです。
iPhone4/4S/5/5S/5Cすべてに対応させました!(それ以上前機種は勘弁・・・)
一枚革とベルト1本で表現したシームレスiPhoneケース。