甘いお菓子が大好きな
KING OF LEATHER宇高です。
本日、大変嬉しい出来事があり、この気持ちを何かに残しておきたい衝動に駆られ、ブログを綴っています。
私の革作品すべてを好きだといってくれる大切な北海道のお客様がいます。先日ある財布のサンプルを送ってほしいとのご要望があり、送らせていただきました。
本日そのお財布の返送がきてびっくり。「レターパックでいいですよ」なんていっていたのに、届いたものは財布の何倍も大きな包み。
その中には思いもよらぬプレゼントが入っていました。
あー困った。
涙がとまらない。革にたれちゃう。。
実は私にとって「北海道」は特別な想いがあります。
私は山梨で生まれ、山梨で育ちましたが、うちの両親は生まれも育ちも北海道です。
私が生まれる前に父の仕事の関係で山梨にきたのですが、祖母だけは北海道に住んでいました。
情に溢れるユーモアがたっぷりな祖母を、小さい頃から大好きで、おばあちゃんの「おば」を外して「あーちゃん」と呼んで、いつもべったりな私でした。
簡単に行き来はできない山梨と北海道という距離。
お互い距離を寂しく思うときもたくさんありました。
その距離を埋めてくれたのは、あーちゃんが送ってくれる荷物でした。
私が小さい頃から、大きくなって一人暮らしをしたときも、結婚した後も。
バレンタインには嫁に負けないようにとダンボールいっぱいのチョコを送ってくれたり、
しゃけの半身が5本も届き、冷凍庫を買わされたこともあります(笑)
数え切れないほどの荷物を送り続けてくれたあーちゃん。
長年、荷物の紐を強く縛り続けたせいで、指を骨折してまで。
一昨年の私の誕生日にあーちゃんから荷物が届きました。
中にはたくさんの海老が入っていて、海老が大好物の妻のほうが喜んでいました。
実はその日から2週間後に、山梨で永住する予定がありました。
引越しのために何ヶ月も前から準備をしている最中でした。
長い間、寂しいかっただろうから、これからはもっともっと顔をみて会話をして、
あーちゃんのために何かしてあげたいと私なりに考えていました。
なのに、その荷物を最後に3日後、祖母は他界しました。
その日から北海道からの電話も荷物も届くことがなくなりました。
冷凍庫にはあーちゃんの送ってくれた北海道のものが残っていて、
最後に家族で泣きながら食べたのは半年くらい経過してからでした。
命の終わりということに、これからの生き方を考えさせられました。
あーちゃんの深い愛情は今でもわたしの心に沁みわたって広がっています。
記憶もままならない幼かった私の娘は、数回しかあーちゃんに会えませんでした。
だからたくさんあーちゃんの話をきかせました。
先日あーちゃんの写真をみて、涙をこぼす娘がいました。
あーちゃんの送ってくれる、いくらやたらこが大好きだった娘。
あーちゃんの愛情は娘にまで届いています。
壊れたストーブに目に涙を溜めて「ストーブさんありがとう」って言える優しい娘に育っています。
目まぐるしい生活の中で、ちょっぴり切なく心から優しい気持ちにさせてくれた北海道のお菓子。
本当に本当にありがとう。